増資の手続き・登記(デット・エクイティ・スワップ)
Debt Equity Swap
「財務内容の改善」または「信用力の向上」などの必要から.現金や物を移動をさせないで増資をおこなうデット・エクイティ・スワップの手続をサポートいたします。
デット・エクイティ・スワップについて
デット・エクイティ・スワップ(Debt Equity Swap「DES」)とは,一言でいうと債務の株式化のことをいいます。
もう少し具体的に説明すると、株式会社を債務者とした金銭債権(会社に対する貸付金など)を,債権者(社長・役員・親会社,銀行など)が当該株式会社に現物出資して株式を取得し,結果として実際のお金の動きが全くないまま企業の債務(デット)が資本(エクイティ)へと振り替えられる(スワップ)ことをいいます。
イメージとしては,次のようになります。
※DES実行後,債権者(社長・銀行など)は出資した金銭債権を失い,代わりに株式を取得します。
このようなことから,デット・エクイティ・スワップは,経営不振企業を再生する際に,銀行が債権を放棄する代わりに用いたり,中小企業でオーナー社長が会社に対して貸付金を有している場合や、親会社が子会社に貸付金を有している場合などに、その貸付金を債務から資本へ振り替えるときなどに用いられます。
デット・エクイティ・スワップは、「株式会社に対する金銭債権」という金銭以外の現物を出資する現物出資の一つの方法であるため、原則として出資する金銭債権の評価に関して「裁判所の選任した検査役」か「弁護士(法人)・公認会計士(監査法人)・税理士(法人)」による調査を受け、その証明書を取得する必要があります(会社法207条,208条)。
ただし、出資する金銭債権(弁済期既到来)の評価額が,帳簿価額に記載されている価額を超えない場合は、検査役による調査も弁護士等の調査も必要ないとされている(会社法207条9項5号)ため、実務上では、ほとんどのデット・エクイティ・スワップが検査役の調査や、弁護士等による証明を受けずに手続きをいたします。
デット・エクイティ・スワップの登記申請は,株式会社の組織に応じて法定された複雑な手続きに従っておこないます。専門家にご相談することをお勧めいたします。
どうぞ、お気軽にお問い合わせください。
平日午前9時から午後6時まで受付けいたします
ご相談いただいた日または翌日(土日祝祭日除く)には回答いたします
ご依頼いただいた場合の手続の流れ
ご依頼いただいた場合は,次のような手続の流れになります。
登記完了後,当事務所からご依頼者に「増資後の登記事項証明書」をお渡しします。
ご依頼者にご用意いただくもの
ご依頼者の方は、次のものをご用意ください。
ケースによっては別途ご用意いただく書面等もございますので、ご了承ください。
- 登記事項証明書
会社の登記事項を確認するために必要ですので、現在のものをご用意ください。法務局で取得できます。 - 現物出資する金銭債権の内容が記載された会計帳簿
現物出資する金銭債権を特定するために、借入金の記載のある入金伝票、買掛金、支払手形などの負債項目の記載がある振替伝票、買掛元帳、現金出納帳簿等で、債務額・債権者名・弁済期がわかる書面をご用意ください。 - 出資者のご印鑑
株式の引受を申し込んだことを証明する書面、または株式引受契約証書にご捺印いただくために必要です。 - 会社代表者印
登記の委任状や議事録等にご捺印いただくために必要です。
報酬・費用
当事務所の登記申請にかかる報酬は次のモデルケースをご参考ください。
なお,増資される金額等によって報酬が変動いたしますので,ご了承ください。
取締役会を置いていない株式会社で,現物出資する金銭債権の価額が300万円
このほか登記には登録免許税(増加させる資本金の額の0.7%,ただし3万円が最低金額)が必要です。
どうぞ、お気軽にお問い合わせください。
平日午前9時から午後6時まで受付けいたします
ご相談いただいた日または翌日(土日祝祭日除く)には回答いたします