債権譲渡登記・動産譲渡登記
Asset Based Lending

債権・動産を「担保目的で譲渡し、融資をうけたり、取り引きをする」ため、もしくは「流動化・証券化目的で譲渡し、譲渡代金として資金を取得する」ため、債権保全の手段としての必要な債権・動産譲渡登記の申請手続きを代理いたします。

債権譲渡登記・動産譲渡登記について
民法の特例法として、平成10年に債権譲渡特例法(法律名略・平成17年改正)が、平成17年には動産譲渡特例法(法律名略)が施行され、会社の債権や動産を譲渡したことを登記することができるようになりました。
債権・動産譲渡の登記は、次のようなことから債権・動産を担保として譲渡し、資金調達をする方法として利用できます。


債権・動産を金融機関や取引先に担保として譲渡する場合、
[1] 債権については譲渡人にそのまま債権の取立権限を与え、
[2] 動産については譲渡人にそのまま占有・使用させ
譲渡人が倒産した際などに、初めて譲受人が債権や動産の譲渡担保権(所有権)を主張して、そこから貸付金や未払金の回収をおこなう方法をとるのが一般的です。




特例法ができる以前から債権・動産を担保として譲渡することは可能でしたが、[1] [2] のような方法をとることから、第三者(上の図で言うと、B社の取引相手等)からは譲渡があったことが判別できず、譲渡人が倒産した場合に譲渡担保権(所有権)が認められなかったり、債権・動産が二重に譲渡され、誰が優先される又は真の譲渡担保者(所有権者)か争いが起こる可能性が少なくありませんでした。
このため、債権・動産を担保として譲渡する方法は債権保全の手段としては重要視されてきませんでしたが、特例法が譲渡の登記を可能にしたことで、このような問題は大幅に解消され、今後は債権譲渡・動産譲渡を担保とした資金調達も1つの方法として検討に値すると考えられます。



譲渡の登記ができる債権に関しては、将来債権や債務者が不特定でもよく、動産に関しては集合動産(倉庫の在庫など)でも構いません。


つまり、個別の売掛債権や個別の動産(機械設備など)に限られず、商品販売業者の在庫商品や、在庫商品に係る将来の売買代金債権などを担保として譲渡することを登記できるということになります。
※登記されたことは何人も確認することができますが、具体的な内容(譲渡の対象債権・動産)は、譲渡の当事者や利害関係人でなければ確認することができませんし、法人の登記事項にも記載されません。


以上のようなことから、債権譲渡登記・動産譲渡登記は、企業の事業そのものに着目し、事業に基づくさまざまな資産の価値を見極めて融資をおこなうアセット・ベースド・レンディング(Asset-Based Lending、ABL)を促進するものとされています。


当事務所は、債権・動産を担保として資金調達される方、または融資・取り引きをおこなおうとする方に、債権譲渡登記・動産譲渡登記手続きを全面的にサポートいたします。


どうぞ、お気軽にお問い合わせください。
平日午前9時から午後6時まで受付けいたします
ご相談いただいた日または翌日(土日祝祭日除く)には回答いたします

ご依頼いただいた場合の手続の流れ
ご依頼いただいた場合は,次のような手続の流れになります。
登記完了後,当事務所からご依頼者に「債権・動産譲渡の登記事項証明書」をお渡しします。

ご依頼者にご用意いただくもの
ご依頼者の方は,次のものをご用意ください。
ケースによっては別途ご用意いただく書面等もございますので、ご了承ください。
- 債権譲渡・動産譲渡契約証書
債権譲渡・動産譲渡契約の内容を確認するために必要です。 - 印鑑証明書
法務局発行が発行する代表者印に係る印鑑証明書をご用意ください。登記申請予定日より3月以内のものが必要です。 - ご実印または代表者印
債権者が個人の場合はご実印を、債権者が会社の場合は代表者印を登記申請の委任状にご捺印いただくために必要です。
- 法人の代表者事項証明書
代表者に権限があることを証明するために必要です。発効日が登記申請日より3月以内のものをご用意ください。
- 譲渡する債権または動産を特定できる資料
債権譲渡登記・動産譲渡登記するためには、譲渡する債権または動産の特定が必要です。債権であれば契約書、発注書・請求書等を、動産であればメーカー・商品名・製品番号等がわかる資料をご用意ください。 - 印鑑証明書
法務局発行が発行する代表者印に係る印鑑証明書をご用意ください。登記申請予定日より3月以内のものが必要です。 - 代表者印
登記申請の委任状にご捺印いただくために必要です。ちなみに債務者は法人に限られます。 - 法人の代表者事項証明書
代表者に権限があることを証明するために必要です。発効日が登記申請日より3月以内のものをご用意ください。
報酬・費用
当事務所の登記申請にかかる報酬は次のモデルケースをご参考ください。
なお,貸付額(取引額),債権・動産の個数によって報酬が変動いたします。


保全する債権額が300万円、譲渡する債権の個数が10個の場合


このほか登記には1件につき、7,500円の登録免許税が必要です。


保全する債権額が300万円、譲渡する動産が倉庫内にある在庫商品一式の場合


このほか登記には1件につき、7,500円の登録免許税が必要です。


どうぞ、お気軽にお問い合わせください。
平日午前9時から午後6時まで受付けいたします
ご相談いただいた日または翌日(土日祝祭日除く)には回答いたします
