減資の手続き・登記
Reduction of Share Capital

欠損の填補や、剰余金の配当・自己株式の取得に必要な分配可能額の増加、税務上の特典を必要とする企業に、資本金の額を減少させる減資の登記の申請手続きをサポートいたします。

減資の手続き・登記について
資本金の額は、株主に対する剰余金の配当や自己株式取得ための財源の限度額(分配可能額)、税務、各種許認可の取得、その他様々な影響を株式会社等に与えます。
そのため株式会社等は、主に次のような目的から、必要に応じて資本金の額を減少させる(減資する)ことができます。
●剰余金の配当・自己株式の取得のための減資
株式会社は、分配可能額という額を超えて、株主に剰余金を配当したり、自社の株式を有償で取得する(自己株式の取得)ことができません。
分配可能額は、次のとおりややこしい計算式で求めますが、要は、純資産額が資本金の額を上回っていなければ剰余金の配当や自己株式の取得ができず、資本金の額を減少させると分配可能額は増加する関係にあるため、株式会社は、剰余金の配当や自己株式の取得のために減資をすることができます。

分配可能額=
剰余金(=資産+自己株式−負債−資本金−準備金)+自己株処分差益+資本金減少差益+準備金減少差益−自己株式消却額−期末日後の剰余金から資本金への振替額−期末日後の分配額の10分の1
−自己株式−のれん等調整額関係の額
−マイナスのその他有価証券評価差額金−マイナスの土地再評価差額金−資本金・資本準備金・新株予約権・評価換算差額の合計額



- 合併、分割及び事業全部の譲受けにより、相手方の有する自己株式を取得する場合(会社法155条10号から12号)
- 合併、分割、株式交換、株式移転、事業譲渡及び事業譲受けの際の反対株主の買取り請求に応じて買い受ける場合(会社法469条,785条,797条,806条)
- 単元未満株主の買い取り請求に応じて買取る場合(会社法155条7号)


●欠損の填補のための減資
会社に欠損金(剰余金のマイナス)がある場合に、資本金などを減少させ、その減少分を欠損金(剰余金のマイナス)に充当することで、欠損金の解消をはかること(欠損の填補)ができます。このように、会社は欠損の填補のために減資することがあります。
●税務上の特典を受けるための減資
資本金の額は、税務上も株式会社に大きな影響を与えます。
特に資本金の額が1億円を超える場合、外形標準課税制度が適用され、赤字でも事業税を支払う必要があります。
このため、税務上の特典を受けるために、減資をすることができます。
資本金の額は、純資産の額と異なり、会社の業績により増減することはなく、法定されたルールにより固定されているため、資本金の額を減少(減資)させる場合も、法定されたルールに則った手続きが必要になります。


当事務所は、資本金の額を減少させる減資の登記の申請手続きをサポートいたします。


どうぞ、お気軽にお問い合わせください。
平日午前9時から午後6時まで受付けいたします
ご相談いただいた日または翌日(土日祝祭日除く)には回答いたします

ご依頼いただいた場合の手続の流れ
ご依頼いただいた場合は,大まかには次のような手続の流れになります。
ご依頼者には,会社の定款・登記事項証明・最終の貸借対照表(B/S)などの必要書類をご用意していただきます。
※官報手配は当事務所でもおこなえます。
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登記完了後,当事務所からご依頼者に減資後の「登記事項証明書」をお渡しします。
ご依頼者にご用意いただくもの
ご依頼者の方は、次のものをご用意ください。
ケースによっては別途ご用意いただく書面等もございますので、ご了承ください。
- 登記事項証明書
会社の登記事項を確認するために必要ですので、現在のものをご用意ください。法務局で取得できます。 - 最終の貸借対照表
最終の貸借対照表の内容を確認するために直近の決算書等をご用意ください。 - 会社代表者印
登記の委任状や議事録等にご捺印いただくために必要です。
報酬・費用
当事務所の減資の登記申請にかかる報酬は次のモデルケースをご参考ください。
なお,会社の規模等、所在地、減資額等によっては、報酬が変動することもございますので、ご了承ください。




このほか減資の登記には登録免許税3万円のほか、最終の貸借対照表を公告していない場合は官報公告掲載費用を10万程度ご用意いただくことになります。


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ご相談いただいた日または翌日(土日祝祭日除く)には回答いたします
